負けるわけにゃいきまっせんばい! 57
東横劇場で上演した「女沢正・あほんだれ一代」は、この後すぐにNHKの銀河ドラマでテレビ化され、私もレギュラー出演。昭和四十六年(1971)新宿コマ劇場五月公演、作・演出福田善之、主演・江利チエミ「白狐の恋」(パンフレット等紛失のため役名など失念)。昭和四十七年(1972)新宿コマ劇場四月公演、春の東西大喜劇、竹内勇太郎原作、脚本・演出福田善之、主演・清川虹子「女赤帽物語」(役名・根本)。同、再演(名古屋、中日劇場)。昭和四十七(1972)新宿コマ劇場四月・江利チエミ特別公演、山本周五郎原作<水ぐるま>より脚色・演出福田善之、主演・江利チエミ「恋ぐるま」(役名・白山坊)。昭和四十七年(1972)明治座、森繁劇団七月公演、オー・ヘンリー短編集より、作・演出福田善之、主演・森繁久弥「業平金庫破り」(役名・小田刑事)と、脚本・安永貞利、紙屋五平、演出津村健二、主演・森繁久弥「浪花かんざし恋の勝負師」(役名・三好清吉)の二本。この森繁久弥さんの舞台は、東宝演劇部製作でしたが、東宝現代劇の契約俳優さんや、森繁さんのファミリーが大勢いる中で、私のことを福田さんが強力にというか頑固に推薦したんだと、その時のプロデューサーN氏にぼやかれたことがあります。貴方でなくても、うち(東宝現代劇)には、給料を払ってる俳優が沢山いるんですと。
他の舞台のときも、同じようにして私を助けてくださったんでしょう。昭和四十八年(1973)新宿コマ劇場、八月喜劇人祭り、河竹黙阿弥の原作より、作・演出福田善之、主演清川虹子、大江戸浮世草紙「女どろどろ物語」(役名・鬼勝)。これまで挙げてきた舞台は、勿論みんな福田さんの作・演出ですが、ここでほんの少しばかり、福田さんのことに触れておきます。 現在は、日本演出者協会の理事長を務めていらっしゃいます。昭和六年(1931)の生まれですから、世代はほとんど同じで私より二歳年上のお兄さんです。出生地は東京。東京大学文学部仏文科を卒業。新聞記者、演出助手を経て劇団青芸を結成。併行して戯曲「長い墓標の列」「遠くまで行くんだ」「真田風雲録」「オッペケペ」「袴垂れはどこだ」などの秀作を発表し60年代演劇の旗手として注目され、その後は新劇にとどまらず、商業演劇の劇作、演出も手がけ、幅広く活躍。昭和四十五年(1970)の、私との出会いはちょうどそんな時だったのです。1990年代に入ってから、いろいろな賞を受賞していらっしゃいますが、また後ほどのことにしましょう。
by masashi-ishibashi
| 2008-07-21 13:57
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