石橋雅史の万歩計

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時間

多摩川がすぐ近くを流れているせいか、夕暮れになると川面を渡った風が少しは涼風を感じさせるような気もしますが、まだまだ昼間の暑さは尋常じゃありませんね。
今朝、新聞を取りに行こうとドアを開けたら、玄関先のポーチにアブラゼミが一匹這っているので、そっと指で触ったのですがほとんど反応を示さない。最近は二階のベランダにも時々転がっており、ツクツクボウシの鳴き声も聞かれる今日この頃ですから、そろそろまた一夏が終わるのかなあなんて変な感慨もありますが─。
しかしひとつのサイクルが常にぐるぐる回っていて、時間というのは妙というか面白いものですね。その昔、人生50年といわれた時代から、先進医療の発達などで、今や男女共に人生80年です。勿論、これは平均年齢ですから、これよりも長く生きる人もいれば、短い人もいるわけです。ともあれ蝉の寿命の話から、生きものの持ち時間の話になってしまいましたが、虫の中で羽化して持ち時間が一番短いのはカゲロウだそうですね。数時間ほどで死んでしまう種がほとんどだそです。先ほど書いたアブラゼミなどは虫取り網で追いかけまわした、子供のころの郷愁がありますが、このアブラゼミは枯れ枝に約2ミリほどのミルク色をした卵を産み付けるんだそうです。この卵は翌年の6月中旬ごろになると白い幼虫が生まれ、すぐに地面に落ちて土の隙間から地中に潜りやわらかい木の根にたどり着くと樹液を吸って成長し、6年ほど暗黒の世界で暮らし、その間に4回脱皮してその年の夏を感知して地上に這いだし木などに登り羽化するんだそうですね。成虫の生きる期間はほぼ一週間ぐらいだそうです。そして彼、彼女たちは子孫を残すための生殖行為を勤め上げるとこの世にお別れしていくわけです。宇宙単位でいえば一瞬の生です。これこそ「永遠に勝る一瞬」とでもいうのかな─。
現世の三欲。金銭欲、色欲、名誉欲、私のような煩悩だらけの俗人はシャッポ脱いで敬服すべきです。なんたって煩悩は108以上ですからね。情けない。と言ったわけで今日は書いてるうちに妙なところにたどり着いちゃいました。また、何か書きましょう。



      処暑すぎて蝉声かしまし残暑かな

                        雅史


     うちの奥方
           題詠「布」


       夏を待ち若き日染めしのれん下げ風に揺るるを歳経て見入る

                                        曙美


       シェリングの弦を愛した彼しのび絹織るような音色に聴き入る

                                        曙美
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by masashi-ishibashi | 2012-08-27 18:01

空手の型演武

昨日、前にご報告いたしました全日本空手道剛柔会の全国大会が国立代々木競技場第2体育館で開催されまして、型をご披露。たいした手合せというか練習もしなかったのですが、そこはそれ昔取った杵柄とでも言いますか、それぞれに枯れた味わいを出してまずは上出来。先だって道場に集まって打ち合わせをしたときはこの老人会果たしてどうなることかと老婆心ながらら危惧いたしましたが、皆さんの年季の積み重ねに脱帽。
それに、50年以上も前、一緒に稽古をした朋友まで訪ねてきてくれて懐かしい思いをし大変いい一日でした。
まあそれにしても冷涼のかけらすらない物凄い残暑ですね。




        百日紅ゆく夏惜しみ咲きこぼれ


                            雅史


      うちの奥方 
              題詠「布」


       刻々と紗をかけるごと陽が落ちてなすび色した日暮れとなりぬ

                                          曙美

       縮緬の布貼ったよう顔くずし老婆の笑顔うるわし人生

                                          曙美 


      
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by masashi-ishibashi | 2012-08-19 16:12

年寄りの冷や水

昨日(日曜日)、久しぶりに全日本空手道剛柔会の本部道場へ行ってきました。稽古着を担いでえっさえっさとこの暑い最中。なんとも後期高齢者の集まり。おい水だやれ梅干し飴だと、うるさいったらありゃしない。まあ熱中症にかかったんじゃお粗末なはなしですからねぇ。なんで老人ホームのように同輩たちが集まったかといいますと、8月18日(土曜日)、8月19日(日曜日)に国立代々木競技場 第2体育館で行われる全日本空手道剛柔会全国大会の初日、つまり8月18日の団体型演武の時に、後期高齢者なんて言わせるものか、先達の心意気を見せてやろうじゃないかということで、同輩で三戦(サンチン)の型を演武することになったという次第。さてさて鬨の声あげたのはいいが、足がもつれたり、よれたりして年寄りの冷や水にならなきゃいいんですがねぇ。それはそうと明日は立秋ですね。暦の上ではもう秋です。しかし暑さはこれからもまだまだ続きます。みなさんも熱中症はもちろんですが、夏負けしないように。



        秋聞けど逃げ水去らぬ猛暑かな


                           雅史

      うちの奥方

           題詠 「音」


     墓地に降る雨音石に吸い込まる母の齢(よわい)にわれは迫りて

                                          曙美

     さびしさが無音のままにうずくまる午睡のあとの陽の傾きに

                                          曙美


        
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by masashi-ishibashi | 2012-08-06 16:40

猛暑日

今日は土曜日。恒例の空手稽古日です。8月は毎年、みんなの体調を考えて冷房の効く部屋を借りて稽古をすることにしてるんですが、足を一歩踏み入れて吃驚。まるでサウナに飛び込んだみたい。いっぺんに汗が吹き出してこれはいったい何だってなもんです。先着の人が窓を全部明け放し空気を入れ替えてくれているんですが、部屋が広いうえにこの巨大な体育館という建造物、一晩中冷房を切ってあるので完全に暖まり切ってしまって、ちょっとやそっとのことじゃ快適な環境にはならないというわけです。これも今日この頃の節電問題を考えれば、あまりあまったれたことは言っていられないか。辛抱。辛抱。ぼやいているのは大人ばかり、特に筆頭は意気地のない私!元気なのは次代を担う子供たち。きゃっきゃ、きゃっきゃとモップがけに大はしゃぎ。私は明日も本部道場で師範会の稽古があるんです。もうそろそろ後がないけど、まだまだ子共達や若者には負けないぞって言いながら本当のところ時々足がヨレテいます。頑張らなくっちゃ!
ちなみに、稽古が終わってみんなが帰るころになってやっと冷房が効いてきました。

              
        猛暑日や打ち水恋し通り雨


                        雅史
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by masashi-ishibashi | 2012-08-04 17:59

思い出の劇場

昨日(7月24日)、六本木の俳優座劇場に息子が出演しているので芝居を観に行ってきました。
ここは私にとって大変懐かしい思い出の劇場なんです。1957年10月、劇団文化座第20回本公演「その人を知らず」作 三好十郎、演出 佐々木隆。この時私はまだ劇団の研究所に入ったばかりで、付けてもらった役は「スキャップ!(スト破り)」と一声叫ぶ組合員の役でした。プロの劇団に入って初めて発したセリフです。24才のときです。あれから山を越え谷を越え色々な辛酸をなめていまの私がここにいるのですが、早いですね。あれから55年です。この劇場は途中で改築はされましたが今も健在です。客席に座ると色々な思い出が彷彿と浮かんできます。今は自分の息子が結構な看板で、その同じ舞台に立っている。何か不思議な気がします。私の過ぎた日は帰ってきませんが、これからはこの子らの時代なんだなあと。私ももうちょっとだけは頑張るつもりでいますけどね。息子の芝居「日本の面影」作 山田太一 演出 鵜山 仁。出演 草刈正雄、紺野美沙子、長谷川稀世、金内喜久夫、瀬川菊之丞、磯部勉、大西多摩恵、石橋徹郎。今日(7月25日)が東京の千秋楽で金沢の方へ一日だけ行くようです。

今日は天気が良かったので、自家製の梅をざるに広げて干しました。おいしい梅干しが出来上がるといいんだけど。乞うご期待!



          手塩かけ梅酢にむせて土用干し

                             雅史


さて、今日からうちの愚妻も相乗りで短歌を投稿するそうですから、読んでみてください。
選者は僕です!

       題詠 「味」

          酒を飲み女を好いて年を経た味な男の憎めぬ一生

                                        曙美

          分別もなき子ら残して父は逝き母の諸手の滋味に囲わる

                                        曙美
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by masashi-ishibashi | 2012-07-25 17:25

大暑

今日は大暑です。一年のうちで一番暑さの厳しい日とされていますが、今年はだいぶん様子が違ってここのところ数日は五月下旬から六月上旬の気温だそうすですね。オリンピックの開催地ロンドンも冷夏とかで、長袖にコート姿なんて写真が報道されています。九州などとてつもない豪雨災害。この地球を包む大気の異常現象はいったいなんなんですか?梅雨が明けて、いきなり人間の体温以上の気温になったと思ったら、今度は一変して冷涼の日々です。蝉の声も聞こえません。地球温暖化でずいぶん気象現象は狂ってきたようですね。やっぱりわれわれ人間自身のなせる業ですかな?とにかく天災、人災穏やかではありません。四季折々、いろんな美しい色に彩られてきた私たちのふるさと日本。情緒豊かだった日本。これ以上破壊されませんように。



          大暑来て心太食す白昼夢

                        
                          雅史
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by masashi-ishibashi | 2012-07-22 18:19

おかしな家族

みなさんしばらく。さーて、やっと梅雨明けです。所によってはいきなり39℃を超える馬鹿げた暑さ。本当に暑中お見舞い申し上げます。わが石橋家も熱中症なんかに負けてたまるかってんで、てんやわんやの自己防衛。なーんて、それほど大層なこともやってはいないのですが、今回から少しばかり趣向を変えてみようかと思いまして……。
若い時なら、海に出かけるぞ!なーんて張り切ったものですが、何しろ寄る年波には抗えず、すっかりだらしなくなりまして、いきおい面白い情報もとぼしくなりました。そこで、もちろん私がメインでことを起こすのですが、ここで突然五十数年も苦楽をともにして、喜びも悲しみも、花も嵐も踏み越えて、歌の文句じゃありませんが、糟糠の妻も引っ張り出し、そろそろ中年男になってきた息子もたまには引っ張り出して味付けしてみようかと ? 貧しいおつむを絞ったわけです。
まずはわたくし、老骨に鞭打って出演したNHK BSプレミアム時代劇「薄桜記」の撮影がやっと終わりましてほっとしているところ。11回完結の作品ですが、その中で第6話、第7話、第9話に少ししか出ていません、だけどなかなかいい役ですよ。高嶋政伸さん、ともさか りえちゃんの父親で白竿屋五郎兵衛という侠客の役です。是非観てください。放送日は第6話が8月17日(金)20:00~20:43、第7話が8月24日(金)20:00~20:43、第9話が9月7日(金)20:00~20:43です。再放送は毎週日曜日の18:45~19:28に放送しています。
さて、愚妻の件。私の妻は劇団文化座時代の仲間だったいわゆる朋友ですな。私が売れない貧乏役者だったものですから、女優をやめて生活費を稼ぐという羽目に。こっちは九州男児。武士は食わねど高楊枝を決め込んでいるものの、はたから見ればただ情けないだらしない男です。ところがこの女性、どうもこの何か好きなことをやっていないと日々平穏が得られない性分らしくて、なんと染色をはじめたんですなあ。ところがですよ、これがいきなり文部大臣奨励賞を獲得。染色工房の主に見込まれて一点物のきものを染めるようになったのですから。越されましたね。しかし世の中というものはなかなかうまくいかないものです。工房の主が急死してパー。今度は何を始めるかと思ったら、なんと小説。これがまたどう間違ったか三田文学賞にノミネートされていきなり文芸誌「三田文学」に掲載されるという勢い。わからんものですなあ、私なんかへぼ役者で立場がありませんよ。現在はひたすら短歌に没入。超特急でかいつまんで説明しますとこんな女性。
これから私の貧しいエッセイや俳句などと一緒に時々お目見えしますからどうぞみなさん読んでみてください。年齢はいくつかって? ご想像にまかせます。 姓名は石橋曙美と発します。
なになに、息子のほうはどうなんだって? これまた蛙の子は蛙でして、現在、劇団文学座の演技部に所属、ここのところ舞台のほうではだいぶん頭角を現してきていますよ。そのうち近況を! 姓名の義、石橋徹郎と発します。



   梅雨明けて夾竹桃の晴れ舞台

                     雅史
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by masashi-ishibashi | 2012-07-18 16:59

啓蟄

今日は啓蟄ですね。冬ごもりをしていた虫たちが目覚めて、這い出てくる時だそうです。もう春です。今日、朝日新聞の天声人語の欄に虫ということで、俳人の高浜虚子と加藤楸邨<しゅうそん>の句が書いてありましたが、まったくそのとうりです。共感が持てる句なので記しておきますと、虚子の方は「蜘蛛に生まれ網をかけねばならぬかな」。また楸邨の方は「糞ころがしと生まれ糞押すほかはなし」と。楸邨の言葉をお借りしますと「生きるということが、人間にとって崇高なものなら、糞を転がすことも、屁をひることも、虫にとっては崇高な生き方なのだ」と。私も俳優という職業を選び他のことは何も知らないのですから、終生、俳優という仕事に誇りを持って真摯に取り組んでいかなければならないのです。
私の息子も蛙の子は蛙で、俳優の道を選び現在、石橋徹郎<てつろう>という名前で劇団文学座に所属していますが、果たしてどんな役者になることか。
今日、三月五日、新国立劇場初日の鄭 義信<チョン ウイシン>作・演出の「パーマ屋スミレ」に三月二十五日まで出演しています。よかったら是非観てやってください。なかなかいい役のようですよ。啓蟄にあやかって、もうそろそろ春の息吹をいっぱいに吸い込まなくてはいけませんね。
鄭さんは2008年にやはり新国立劇場で「焼肉ドラゴン」を作・演出しスタンディング・オペーションの熱狂的な反響を巻き起こして多数の演劇賞を獲得しました。再度の乞うご期待です。


     啓蟄ぞ春の息吹にまみれけり

                  雅史
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by masashi-ishibashi | 2012-03-05 20:48

輪廻

昨日も寒い一日で昼間、風花のような小雪が舞っていたと思ったら夜に入って雪に変わった。数年ぶりの強い寒気だそうで、日本海側、東北、北海道などは大変な豪雪となり、人的被害、物的損害が多数出ているようで、東日本大震災に遭われた地方も何かと尋常ではないだろう。
年を取ると、曇り空、寒さはなんとなく心さびしく気持ちを鬱にさせる。若いころは、それはそれなりの楽しみや発展的な希望を持ち謳歌したものだが。
ここのところ去年の暮れから近しい友人が間をおかず立て続けに彼岸のひととなり、一昨日また一人末期がんで再入院した。八十歳にもなろうとしているのだからそんなものかなあとも思うけど、やはり受け止める気持ちの何かが違う。さてそろそろ人生の清算をしなければいけないのかなあと思いながら、なんとなく過去を振り返ってみる。俺の生き様はどうだったんだろうって。何をしてきたんだろうって。どうせ人間なんて宇宙の広大さから見ればちっちゃなもので、それがああでもないこうでもないと呻吟しているだけのことです。どんな人でも五十歩百歩というところかな。そんな娑婆でも自分の目指したことを、たとえ不完全だとしてもやり遂げてきたんだから少しは褒めてやってもいいのかなあと。翻ってみればそのために身の周りの人間に迷惑をかけてもきたんだから帳消しかと思っても見たり。エゴイステック。いずれにしても複雑な気持ちです。私が生きてきた証として保存してきたライブラリーも、私がこの世を去ればただただ厄介なごみとして、生き残った身内はその処分に辟易するでしょう。もがきながら生きてきたひとつの生命体は無に戻るのです。
今日は土曜日、私が楽しみの一つにしている定例の空手の稽古日。道場で老いも若きも一生懸命、この冷蔵庫のような道場で生き生きとして頑張っています。みんな前向きの気迫だけがみなぎっています。そうだもう少しは前向きで頑張らなくちゃ。


    道場の冷気斬り裂き子らはしゃぎ

                   雅史
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by masashi-ishibashi | 2012-02-18 19:39

鏡開き

昨日は全日本空手道剛柔会師範会の鏡開きに行ってきました。年頭に当たってやはり気持ちが引き締まりますね。今年もやるぞって、年齢などくそくらえという気になります。79歳頑張っています。

平成24年1月9日
 集合、着替え 午後12時30分
 鏡開き    午後1時15分    本部道場
 新年会    午後3時00分    木曽路

鏡開き行事   神事(荻窪八幡神社神主)
        修養訓五ヶ条
        最高師範挨拶
        型奉納 (錬士「三戦」。  教士、範士「転掌」。)
             最高師範 「三戦転掌」小手掛け合わせ
        記念撮影、お屠蘇(ほか)

まだまだ頑張りますよ。でも本当のことを言うとかなり疲れました。来年のことを言うと鬼に笑われますが、80歳の型奉納が出来ますかどうか。
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by masashi-ishibashi | 2012-01-10 11:34



俳優石橋雅史ぶらぶら日記
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