負けるわけにゃいきまっせんばい! 64
空手映画
<一期一会> 人間、流れと言いますか、時流に乗った時というのは、まるで上昇気流に乗ったグライダーみたいなもので、どんどん飛翔するもののようです。しかし、人生そうそう甘いものではありませんけど。流れに乗り頂点を極めることの出来る人。上り詰める前に空中分解してしまう人。流れに乗り切れずあっという間に失速する人。様々です。 まあ、何事も一期一会と心に決めてぶっかることでしょう。 これより遡ること約十年前、先に述べました、昭和三十九年(1964)の後半、劇団文化座を退団した年に、日本テレビで放映された「空手風雲児」(監督・島津昇一)というテレビ映画に、レギュラー出演したことがあります。娯楽作品としては結構面白い台本で、ツークール(二十六本・週一回の放映で、半年間)製作する予定で撮影に入ったんですが、あまりの低視聴率に、予定の半分、ワンクール(十三本)で打ち切られた苦い経験があります。その八、九年前、1955年、56年には、東映東京撮影所の製作で、空手モノの劇場用映画を撮ったことがありますが、興行成績としてはそこそこだったようですね。ちょっと作品を並べてみますと。 波島進さんの主演で「飛燕空手打ち」(1955公開)。「飛燕空手打ち」〈青春の斗魂〉(1955公開)。「飛燕空手打ち」〈月下の竜虎〉(1955公開)。「力闘空手打ち」(1955公開)。「力闘空手打ち」〈挑戦鬼〉(1955公開)。「力闘空手打ち」〈復讐の対決〉(1955公開)。 高倉健さんの主演で「電光空手打ち」(1956公開)。「流星空手打ち」(1956公開)。「無敵の空手! チョップ先生」(1956公開)。 と、結構作ってるんですね。しかし、ここが時流の不思議と恐ろしさです。今、お客さんが何を求めているのか、人の心の移ろいは、コンピューターでもはじき出せません。これこそはと思うものが、お客さんの共感を得られなくて、まさかと思うものが大ヒットしたりしてですね。映画にしても、流行歌にしても、服飾のファッションにしても、その他諸々。人の心の先を読まなければならない制作者の目も、はなはだおぼつかない仕儀に相成っている、今日この頃のようであります。
by masashi-ishibashi
| 2008-08-02 16:27
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