今日は啓蟄ですね。冬ごもりをしていた虫たちが目覚めて、這い出てくる時だそうです。もう春です。今日、朝日新聞の天声人語の欄に虫ということで、俳人の高浜虚子と加藤楸邨<しゅうそん>の句が書いてありましたが、まったくそのとうりです。共感が持てる句なので記しておきますと、虚子の方は「蜘蛛に生まれ網をかけねばならぬかな」。また楸邨の方は「糞ころがしと生まれ糞押すほかはなし」と。楸邨の言葉をお借りしますと「生きるということが、人間にとって崇高なものなら、糞を転がすことも、屁をひることも、虫にとっては崇高な生き方なのだ」と。私も俳優という職業を選び他のことは何も知らないのですから、終生、俳優という仕事に誇りを持って真摯に取り組んでいかなければならないのです。
私の息子も蛙の子は蛙で、俳優の道を選び現在、石橋徹郎<てつろう>という名前で劇団文学座に所属していますが、果たしてどんな役者になることか。 今日、三月五日、新国立劇場初日の鄭 義信<チョン ウイシン>作・演出の「パーマ屋スミレ」に三月二十五日まで出演しています。よかったら是非観てやってください。なかなかいい役のようですよ。啓蟄にあやかって、もうそろそろ春の息吹をいっぱいに吸い込まなくてはいけませんね。 鄭さんは2008年にやはり新国立劇場で「焼肉ドラゴン」を作・演出しスタンディング・オペーションの熱狂的な反響を巻き起こして多数の演劇賞を獲得しました。再度の乞うご期待です。 啓蟄ぞ春の息吹にまみれけり 雅史 昨日も寒い一日で昼間、風花のような小雪が舞っていたと思ったら夜に入って雪に変わった。数年ぶりの強い寒気だそうで、日本海側、東北、北海道などは大変な豪雪となり、人的被害、物的損害が多数出ているようで、東日本大震災に遭われた地方も何かと尋常ではないだろう。
年を取ると、曇り空、寒さはなんとなく心さびしく気持ちを鬱にさせる。若いころは、それはそれなりの楽しみや発展的な希望を持ち謳歌したものだが。 ここのところ去年の暮れから近しい友人が間をおかず立て続けに彼岸のひととなり、一昨日また一人末期がんで再入院した。八十歳にもなろうとしているのだからそんなものかなあとも思うけど、やはり受け止める気持ちの何かが違う。さてそろそろ人生の清算をしなければいけないのかなあと思いながら、なんとなく過去を振り返ってみる。俺の生き様はどうだったんだろうって。何をしてきたんだろうって。どうせ人間なんて宇宙の広大さから見ればちっちゃなもので、それがああでもないこうでもないと呻吟しているだけのことです。どんな人でも五十歩百歩というところかな。そんな娑婆でも自分の目指したことを、たとえ不完全だとしてもやり遂げてきたんだから少しは褒めてやってもいいのかなあと。翻ってみればそのために身の周りの人間に迷惑をかけてもきたんだから帳消しかと思っても見たり。エゴイステック。いずれにしても複雑な気持ちです。私が生きてきた証として保存してきたライブラリーも、私がこの世を去ればただただ厄介なごみとして、生き残った身内はその処分に辟易するでしょう。もがきながら生きてきたひとつの生命体は無に戻るのです。 今日は土曜日、私が楽しみの一つにしている定例の空手の稽古日。道場で老いも若きも一生懸命、この冷蔵庫のような道場で生き生きとして頑張っています。みんな前向きの気迫だけがみなぎっています。そうだもう少しは前向きで頑張らなくちゃ。 道場の冷気斬り裂き子らはしゃぎ 雅史 昨日は全日本空手道剛柔会師範会の鏡開きに行ってきました。年頭に当たってやはり気持ちが引き締まりますね。今年もやるぞって、年齢などくそくらえという気になります。79歳頑張っています。
平成24年1月9日 集合、着替え 午後12時30分 鏡開き 午後1時15分 本部道場 新年会 午後3時00分 木曽路 鏡開き行事 神事(荻窪八幡神社神主) 修養訓五ヶ条 最高師範挨拶 型奉納 (錬士「三戦」。 教士、範士「転掌」。) 最高師範 「三戦転掌」小手掛け合わせ 記念撮影、お屠蘇(ほか) まだまだ頑張りますよ。でも本当のことを言うとかなり疲れました。来年のことを言うと鬼に笑われますが、80歳の型奉納が出来ますかどうか。 寒波襲来。寒いですね。
今日は冬至、一年で一番陽射しが短い日です。昔の人はよく言いました、今日からまた一日一日、米一粒づつの長さ陽射しが伸びるんだと。またまた朝日新聞に掲載されている「天声人語」の受け売りで申し訳ないが、暦の上では今日が変わり目になるんですよね。昔から、この日は柚子湯につかり南瓜や小豆粥を食べて息災を願うんだとか。幼かった日の頃を思い出します。冬至を過ぎると師走も「数え日」というんだそうですが、残り少ない今年、色々な思いが頭の中を錯綜します。大震災、原発事故、何人もの友人の逝去。それもこれもみんな過去の時間へ過ぎ去って行くんですね。私も年明け早々、七十九歳になり、過ぎ去った時間の方がはるかに多いわけですが、残りわずかな時間をどう生きたもんですかね。 冬至過ぎ米一粒の陽射し延び 雅史
今年はほんとうに年回りが悪いですね。三月十一日の東日本大震災。そして今度の台風災害と甚大な被害が出てしまいました。これが復興、復旧するには膨大な費用と時間がかかるとのこと。私などは何のお力にもなれず申し訳ありませんが、被害にあわれた方々のストレスはいかばかりかとお察し申し上げます。
季節だけは移り変わってもう本当に秋です。あちこちに爪痕を残した台風15号は残暑も吹き飛ばして秋らしさだけは残していきました。朝夕はいっきに涼しくなりました。しかしここでも油断大敵です。今日、朝日新聞の「天声人語」を読んでいましたら、今年は夏バテが尾を引く「秋バテ」に要注意らしいとのことです。みなさんくれぐれも御身大切にしてご自愛くださいますよう。 新涼に蝉の声なく秋はゆく 雅史
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